消化器内視鏡センターについて

内視鏡検査は、医師の診察後に予約を取らせていただきます。
まずは消化器内科の予約をお願いいたします。

下部消化管内視鏡検査(大腸カメラ)

(CS:Colonoscopy)

下部消化管内視鏡検査(大腸カメラ)は、肛門から内視鏡を入れて、大腸の癌やポリープ、炎症などの有無を調べる検査です。

この様な症状があれば、検査を受けましょう!

便の表面に血液が付いている。

下着が血液混じりの粘液で汚れる。

便意があるのに、便が出ない。

便が細くなったり、下痢や便秘を繰り返す。

いつも便が残っている感じで、一日に何回もトイレに行きたくなる。

便潜血検査(人間ドックなど)で陽性の方

その他、医師が必要と認めた方

貧血の方

健康診断で「便潜血陽性」と言われたら?

検便は、大腸ガン検診の一次検査として非常に有用性の高い検査ですが、1回の検査での陽性率は、早期癌が約20%、進行癌が約70%(複数回で約85%)です。
採便状況や病変の種類により、病変があるのに便潜血が陰性となるケースが存在します。
2回目の便潜血が陰性になっても病変がないという保証はなく、1回でも陽性なら、大腸カメラを受けることが必要です

上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)

(EGD:Esophagogastroduodenoscopy)

上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)は、潰瘍、ポリープ、がんなどを診断するために内視鏡を口又は鼻から食道、胃、十二指腸に入れて観察する検査です。

この様な症状があれば、検査を受けましょう!

胸焼け

胸のつかえ・痛みなど食道の症状の方

上腹部の痛み、吐き気・嘔吐、食欲不振の胃腸症状がある方

胃の検診で精密検査の指示をうけた方

ピロリ菌陽性の方

黒色便や貧血の方

その他、医師が必要と認めた方

経鼻内視鏡について

当院の胃カメラ検査では『経鼻内視鏡』を採用しています。
経鼻内視鏡検査はスコープが舌の付け根を刺激しないため「オエッ」となりにくく、検査中の苦痛を抑えられます。

消化器内視鏡検査担当医師の紹介
松永 誠治郎
【常勤】
消化器内科部長
青木 美帆
【常勤】
-
片岡 洋望
【非常勤】
名古屋市立大学病院 教授
松浦 健太郎
【非常勤】
名古屋市立大学病院 講師
加藤 晃久
【非常勤】
名古屋市立大学病院 助教
小田 佳世子
【非常勤】
名古屋市立大学病院
宇野 好
【非常勤】
名古屋市立大学病院

内視鏡検査に関するよくあるご質問

Q.内視鏡検査・手術はどれくらい時間がかかりますか?

内視鏡検査は胃カメラ約15分(前処置などを含め病院の滞在時間は約1時間半)、大腸カメラは約30分(前処置などを含め病院の滞在時間は約5~6時間)くらいです。病状や処置内容、個人差等により検査時間は異なります。

Q.内視鏡検査は本当に苦しくありませんか?

当院では経験豊富な専門医が検査を行っております。痛みなどの感じ方には個人差があります。
大腸カメラの場合、「検査自体は苦痛を感じずできたが、検査前に飲む下剤が苦しかった」と言われることがあります。
また経鼻胃カメラの場合、「経口胃カメラより楽だった」と言われることが多いですが、中には鼻の痛みを訴える方もいらっしゃいます。

Q.胃や大腸にポリープがあった場合切除してもらえますか?

大腸ポリープは、医師の判断により患者さんの同意の上切除手術を行ないます。
胃のポリープは、必要に応じて組織検査を行い切除の必要性を検討します。

Q.ポリープ手術をした場合、入院はできますか?

経過観察のため入院をしていただきます。

Q.内視鏡検査の日に車の運転はできますか?

大腸カメラは鎮静剤を使用する場合があるため原則として車の運転はできません。

Q.内視鏡検査当日、検査後に仕事はできますか?

大腸カメラは鎮静剤を用いた場合、お休みしていただくことをお勧めします。
大腸カメラでポリープを切除した場合は経過観察のため入院していただきます。

Q.ゴルフや出張の予定があるのですが内視鏡検査を受けても大丈夫ですか?

大腸カメラを受ける場合、ポリープ手術となることが多くあります。
出血防止のため検査後1週間は激しい運動や出張、旅行、飲み会等の予定を入れないで下さい。

Q.内視鏡の洗浄はどのように行っていますか?

笠寺病院内視鏡洗浄マニュアルを作成し管理運営を行っています。

Q.健康診断の便潜血検査で、2回のうち1回だけ陽性になりました。精密検査は必要ですか?

1回でも陽性の場合は、大腸カメラが必要です。

Q.健康診断で便潜血検査で陽性となり、注腸造影(バリウム検査)を勧められました。大腸カメラとどちらがよいのでしょうか?

大腸カメラをお勧めします。

Q.ピロリ菌がいるといわれたのですが、どうしたらよいですか?

除菌することをお勧めします。
1年以内に胃カメラを受けていない方は検査を受けることを勧めます。

Q.普段から薬を飲んでいるのですが、どのようにすれば良いのですか?

常用薬がある方は、事前診察の際に主治医に相談してください。
来院時には必ずお薬手帳をお持ちください。(現在服用中のすべてのお薬内容が記載されたもの)

Q.普段からサプリメントを飲んでいますが、どのようにすれば良いのですか?

検査1週間前より中止して下さい。

Q.胃カメラ前日の食事に注意する事はありますか?

検査前日は夜9時から絶食です。
検査当日は朝から絶飲食です。但し、降圧薬服用中の方は朝早い時間に少量の水で服用してください。

Q.大腸カメラ前日の食事に注意する事はありますか?

【大腸カメラ検査前日の食事の注意点】
豆類、キノコ類、くだもの、野菜、海藻類、乳製品、脂っこいもの等は食べないで下さい。
消化の良いものを中心に水分は多めに摂取してください。
検査当日は朝から絶食です。但し、降圧薬服用中の方は朝早い時間に水で服用してください

その他

経皮内視鏡的胃瘻造設術(PEG:percutaneous Endoscopic Gastrostomy)

PEGは、内視鏡を使って「おなかに小さな口」をつくる手術です。
つくられたおなかの口を「胃ろう」いい、また、取り付けられた器具を「胃ろうカテーテル」といいます。
(カテーテル=管、チューブ)
口から食事のとれない方や、食べてもむせ込んで肺炎などを起こしやすい方に、直接胃に栄養を入れる栄養投与の方法です。
胃ろうは欧米で多くもちいられてる長期栄養管理法で、患者さんの苦痛や介護者の負担が少ないというメリットがあります。 現在、鼻から胃へチューブを挿入し栄養を送る経鼻胃管を行っている患者さまのご家族の方は、一度お近くのかかりつけ医、又は笠寺病院・消化器内科までご相談ください。

PEGに関するよくあるご質問

Q.ペグってなんですか?

PEG(ペグ)とはPercutaneous Endoscopic Gastrostomyの頭文字をとったもので、経皮内視鏡的胃ろう造設術と言います。
PEG(ペグ)は口から食べれない人、飲み込むことができない人のために、胃に「小さな口」(これを胃ろうといいます)造る手術です。
胃ろうには、皮膚と胃に針穴を通して胃ろうカテーテルという直径7mm程度の細かくて柔らかいチューブを通します。これを通じて栄養を胃に直接とりこみます。

Q.『PEG』は大変な手術ですか?

PEG(ペグ)は細かい内視鏡(胃カメラ)を用いておこないます。おなかに10mm程度の傷がつきますが、出血も少なく、手術は30分程度掛かります。皮膚の麻酔をしてからおこないますので、苦痛は軽減されます。

Q.見た目はどうですか?

胃ろうは鼻から入れるチューブのように顔付近にチューブがありません。
そのため患者さんや家族にとっても煩わしくなく、見た目も通常と変わりません。

Q.食事を口からとれますか?

はい、とれます。
胃ろうをつくっても、可能な方は口から食事は出来ます
口から食べた食物がおなかから出てこないかと心配される人がいますが、その心配はありません。

Q.もとに戻せますか?

はい、戻せます。
口から十分に栄養がとれるようになったら胃ろうは不要になります。
状況を見て胃ろうカテーテルを取り去って、もとに戻します。
胃ろうカテーテルを抜くと、胃ろうは閉じてしまいます。おなかに開けた穴は数週間でほとんど目立たなくなります。
胃ろうカテーテルを抜いたその日からでも食事ができます。

Q.胃ろうカテーテルの交換は必要ですか?

はい、必要です。
胃ろうカテーテルはいろいろな種類がありますが、いずれ定期的に交換する必要があります。
多少痛みを感じることがありますが、麻酔なしで、外来でも在宅でも交換できます。
交換については、医師にご相談ください。

Q.在宅介護はできますか?

はい、できます。
長期における在宅介護では、鼻から入れるチューブや血管からの栄養剤の点滴と比較して、介護者の負担を少なくすることができます。
医師にご相談ください。

Q.栄養剤って?

栄養剤はいろいろな種類があります。
詳しくは医師にご相談ください。

Q.お風呂は入れますか?

はい、入れます。
シャワーはもちろん、全身バスタブにつかっても、おなかに水が入ることはありません。
入浴は普通に行い、石けんでよく洗い、清潔にたもつことが大切です。ばんそうこうをはって入浴する必要もありません。

Q.リハビリは?

飲む、食べるといった飲み込むための訓練は、鼻から入れるチューブがないので、肺に食べ物が間違って入ってしまう危険が少なく、より安全です。
また、歩行訓練などにおいても鼻からのチューブがある場合に比べて煩わしくなく、そのため、患者さんの生活が向上し、リハビリも効果も上がります。